【知らずして輸入するべからず】関税のイロハ

中国輸入における関税・消費税






こんにちは、一ノ瀬です。

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この記事では、中国輸入をする上では絶対に避けられない、
関税についてお伝えします。

多分ですが、「関税ってなんなん?」
っていう方がほとんどだと思いますので、
この記事を読み終える頃には、
関税についてはある程度理解していただきたいと思っています。

輸入する数量が増えてくると、
関税額も10万円単位で請求がくることもざらです。
経費の一部して考えておかないと、
痛い目を見ます。

関税についてのみならず、
利益率の算出など
どんぶり勘定になっている方は、
必ず以下の記事を熟読してください。

そもそも関税ってなに?

知らない方も多いと思うので説明すると、
日本国内の産業が海外の安い製品によって
衰退化しないよう守るための仕組みです。

土地が膨大にある国で野菜を作れば、
送料含めても日本で作るより仕入れが安くなっちゃいます。
そうなると、国内で作られたものが売れなくなってしまいますよね。

そうならないために、
海外から輸入されるものには税金がかけられるのです。

知っていないとヤバイ、関税ボム

1. 関税の存在を忘れていて、利益が出ない

特にこの中国輸入ビジネスに関しては、
幾度となく、利益率の計算は出来るだけ細かく、
とお伝えしています。

かなり口を酸っぱくして言っているので、
このブログを読んでいただいている方で、
これから販売開始をする予定の方は、
おそらく大丈夫かと思います。

2. 関税が高すぎて払えない

中国輸入OEM商品の仕入れをする場合、
通常、数量も数百個から数千個という数を発注します。

そのため、それなりにかかってくる関税も高額になり、
あまりにもカツカツで仕入れをしていると
払うお金がないということになってしまいます。

特に気をつけたいのが靴ですが、
「甲が革製又は甲の一部に革を使用したもの」の場合、
30%又は4,300円/足のうちいずれか高い税率と決められていますので、
よく利益計算をした上で輸入をしないと大ゴケします。

関税率の種類

関税には簡易関税率実行関税率という、
2種類の計算方法があります。

商品代金と輸入送料の合計が
20万円以下であれば簡易税率、
20万円以上であれば実行税率、
になります。

簡易税率

 課税価格の合計額が20万円以下の一般輸入貨物及び国際郵便物については、一般の関税率とは別に定められた簡易税率の適用を受けることになります。一般の関税率を適用する場合、数千もの品目分類の中から税率を適用することになりますが、この簡易税率を適用する場合、その品目分類を大別した6区分及びアルコール飲料の区分において税率を確定します。ただし、この簡易税率の規定は、携帯品及び別送品、関税が無税または免税になるもの、我が国の産業への影響を考慮し簡易税率を適用することが適当でないとされている物品には適用されません。
 また、この簡易税率を適用することについて輸入者が、これら輸入貨物の全部について一般の関税率の適用を希望した場合には、一般の関税率を適用します。なお、この簡易税率には、内国消費税及び地方消費税は含まれておりません。貨物を輸入する際には、このほかに内国消費税等がかかります。
関税定率法第3条の3、同法施行令第1条の3
品目〔具体的な品目例〕 関税率
1 アルコール飲料
(1) ワイン
(2) しょうちゅう等の蒸留酒
(3) ワインクーラー、清酒、りんご酒等
70円/リットル
20円/リットル
30円/リットル
2  (1) トマトケチャップその他のトマトソース及びアイスクリームその他の氷菓
(2) なめし又は仕上げた毛皮(ドロップスキン)及び毛皮製衣類、衣類附属品その他の毛皮製品
20%
3  (1) コーヒー及び茶(紅茶を除く。)
(2) ゼラチン及びにかわ
(3) なめし又は仕上げた毛皮(ドロップスキンを除く)
15%
4  (1) 動物(生きているものに限る。)
肉及び食用のくず肉
魚及び甲殻類、軟体動物及びその他の水棲無脊椎動物
酪農品、鳥卵、天然はちみつ及び他の類に該当しない食用の動物性生産品
(2) 食用の野菜、根及び塊茎
(3) 食用の果実及びナット、かんきつ類の果皮並びにメロンの皮
(4) しょうが(一時的な保存に適する処理をしたものに限る。)
(5) 食用の海草その他の藻類
(6) 肉、魚又は甲殻類、軟体動物若しくはその他の水棲無脊椎動物の調製品
糖類及び砂糖菓子
ココア及びその調製品
穀物、穀粉、でん粉又はミルクの調製品及びベーカリー製品
野菜、果実、ナットその他植物の部分の調製品
(7) 各種の調製食料品
(8) くえん酸等
(9) 竹製のくし
(10) わら、エスパルトその他の組物材料の製品並びにかご細工物及び枝条細工物
(11) 絹織物
(12) その他の植物性紡織用繊維及びその織物並びに紙糸及びその織物
(13) メリヤス編物及びクロセ編物
(14) 衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く。)
10%
5 (1) 生きている樹木その他の植物及びりん茎、根その他これらに類する物品並びに切花及び装飾用の葉
(2) 鉱物性燃料及び鉱物油並びにこれらの蒸留物、歴青物質並びに鉱物性ろう
(3) 無機化学品及び貴金属、希土類金属、放射性元素又は同位元素の無機又は有機の化合物
(4) 有機化学品(くえん酸等を除く。)
(5) なめしエキス、染色エキス、タンニン及びその誘導体、染料、顔料その他の着色料、ペイント、ワニス、パテその他のマスチック並びにインキ
精油、レジノイド、調製香料及び化粧品類
せつけん、有機界面活性剤、洗剤、調製潤滑剤、人造ろう、調製ろう、磨き剤、ろうそくその他これに類する物品、モデリングペースト、歯科用ワックス及びプラスターをもととした歯科用の調製品
(6) 各種の化学工業生産品
(7) プラスチック及びその製品
(8) 毛皮及び人造毛皮並びにこれらの製品
(9) 染み込ませ、塗布し、被覆し又は積層した紡織用繊維の織物類及び工業用の紡織用繊維製品
(10) 傘、つえ、シートステッキ及びむち並びにこれらの部分品
調製羽毛、羽毛製品、造花及び人髪製品
石、プラスター、セメント、石綿、雲母その他これらに類する材料の製品
(11) ガラス及びその製品(ガラス製のビーズ等を除く。)
(12) 銅及びその製品
ニッケル及びその製品
アルミニウム及びその製品
(13) 鉛及びその製品
(14) 亜鉛及びその製品
(15) 卑金属及びサーメット並びにこれらの製品
卑金属製の工具、道具、刃物、スプーン及びフォーク並びにこれらの部分品
各種の卑金属製品
(16) 家具、寝具、マットレス等
(17) がん具、遊戯用具及び運道具並びにこれらの部分品及び附属品
3%
6  (1) 動物性生産品(他の類に該当するものを除く。)
(2) 塩、硫黄、土石類、プラスター、石灰及びセメント
(3) 医療用ジェル
(4) ゴム及びその製品
(5) 紙及び板紙並びに製紙用パルプ、紙又は板紙の製品
(6) 陶磁製品
(7) 鉄鋼
(8) 鉄鋼製品
(9) すず及びその製品
無税
7 前各号に掲げる品目以外のもの 5%

ただし、次のものについては、簡易税率によらず一般の商業貨物と同様の税率が適用されます。
1.関税が無税又は免除されるもの
2.犯罪に係る貨物
3.本邦の産業に対する影響等を考慮して、簡易税率によることを適当としない貨物(下表)

主な品目例
(1) ミルク、クリーム等
(2) 雑豆
(3) 穀物
(4) 穀粉等
(5) 落花生及びこんにゃく芋
(6) 豚肉及び牛肉の調製品
(7) ココア調製品
(8) 穀粉・穀物の調製品
(9) 調製食料品
(10) たばこ
(11) 精製塩
(12) 石油
(13) メントール
(14) 原皮・革
(15) 革製品
(16) 繭・生糸
(17) ニット製衣類
(18) 履物
(19) 身辺用模造細貨類(卑金属製以外)
(20) 革製の携帯用時計バンド
(21) 革製の腰掛けの部分品

税関「総額20万円以下の貨物の簡易税率(一般輸入貨物、国際郵便物)」より(2020年1月5日現在)

上記から、約16,666円以下の商品を個人用として輸入すれば、
1万円以下になり非課税になる、
という事になります。

しかしながら、同じ商品を数百個単位で仕入れて、
「これ自分用です」で認めてもらうのは
常識的に考えてほぼ不可能です。

また、10,000円以内に抑えて仕入れをするというのも、
1個500円の商品を20個仕入れる、そんなレベルです。
そのような少量しか売れないような商品は、
まず仕入れ自体をしない方が良いでしょう。

以上から、Amazonでの販売用に仕入れをする場合は、
ほぼ100%で実行関税率が適用されます。

実行税率

区 分

品 目

関 税 率

衣料品 毛皮のコート(43類)
繊維製のコート、ジャケット、ズボン、スカート(61、62類)
シャツ、肌着(61、62類)
水着(61、62類)
ネクタイ(織物)(62類)
マフラー類(61、62類)

20%
8.4~12.8%
7.4~10.9%
8.4~10.9%
8.4~13.4%
4.4~9.1%

ハンドバッグ 革製又はコンポジションレザー製(42類)

8~16%

アクセサリー 金製、銀製、プラチナ製、貴石製品(71類)

5.2~5.4%

時 計 腕時計、その他の時計(91類)

無税

機械類及び電気機器 パソコン(84類)
デジタルカメラ、ビデオカメラ(85類)

無税
無税

楽 器 ピアノ、弦楽器、吹奏楽器(92類)

無税

記録物 ブルーレイディスク、CD(85類)
書籍、雑誌(49類)

無税
無税

印刷物 楽譜、ポスター、複製画、カタログ類(49類)

無税

美術品 肉筆の書画、版画、彫刻(97類)

無税

化粧品 香水、オーデコロン、口紅、マニキュア用品、化粧水(33類)
浴用化粧石けん(34類)

無税
無税

玩具 玩具(人形を含む)(95類)

無税

スポーツ用品
レジャー用品
乗用自動車、オートバイ(87類)
モーターボート、ヨット、カヌー(89類)
スキー用具、ゴルフクラブ(95類)
釣り用具(95類)

無税
無税
無税
3.2%

履物 甲が革製又は甲の一部に革を使用したもの(64類)

30%又は4,300円/足のうちいずれか高い税率

家具類 腰掛け、家具(事務所・台所・寝室用)(94類)

無税

床用敷物 じゅうたん(綿製、羊毛製、人造繊維製)(57類)

6.3~8.4%

台所及び家庭用品 プラスチック製(39類)
陶磁製(69類)
ガラス製(70類)
ステンレス製(73類)

無税~3.9%

寝具類 毛布、ベッドリネン(63類)
マットレス、布団(94類)

3.2~10.9%

飲料 茶葉(ウーロン茶、紅茶)(9類)
コーヒー豆(9類)
ミネラルウォーター(22類)
清涼飲料水(22類)

3~17%
無税~12%
3%
9.6~13.4%

洋酒類 ビール、ウイスキー、ブランデー、リキュール(22類)
ワイン(22類)

無税
45~182円/l

菓子類 チョコレート菓子(18類)
砂糖菓子(ホワイトチョコレートを含む)(17類)
クッキー、ビスケット(19類)
アイスクリーム(21類)

10%
24~25%
13~20.4%
21~29.8%

肉、魚介類調製品 ソーセージ(16類)
魚類缶詰(16類)
かに缶詰(16類)

10%
9.6%
5%

チーズ チーズ(4類)

22.4~40%

たばこ たばこ(24類)

無税~29.8%

ペットフード ペットフード(23類)

無税~36円/kg

税関「主な商品の関税率の目安」より(2019年4月1日現在)

最新の実行税率については、こちらを参照してください。

関税の計算方法

計算の方法ですが、
商品代金と送料を足した金額に上記の関税率をかければいいのですが、
個人用(プライベートで海外サイトなどから購入した物)と
商業用(販売する目的で輸入した物)では計算の方法が少し異なります。

個人輸入

個人輸入の輸入関税額=課税対象額(商品代金の60%)×関税率

個人で使うことを目的とした商品を輸入する場合は、
商品代金の60%に関税率をかけることで関税額が算出できます。

ちなみに個人輸入の場合は、
合計課税価格が10,000円以下の場合は関税・消費税は免税となります。
つまり、個人輸入の場合の課税対象額は商品代金の60%のため、
合計16,666円以下(課税対象額9,999円)であれば単品でも複数でも免税されます。
以下のような商品は免税対象にならない商品もありますので、ご注意を。

革製のカバン、ハンドバッグ、手袋等、編物製衣類(Tシャツ、セーター等)、スキー靴、革靴及び本底が革製の履物類等

税関「課税価格の合計額が1万円以下の物品の免税適用について」(2020年1月6日現在)

商業輸入

商業目的の輸入関税額=課税対象額(商品代金+送料+保険代金etc)×関税率

一方、輸入した物を第三者に販売することを目的としている場合
60%の軽減措置はないため、商品代金やその他の経費の全額に対して関税がかかります。

詳しい計算方法については、以下のページをご覧いただきたいですが、
商品を輸入する際は関税に加え、
消費税と地方消費税もかかってきます。

関税がかからないものでも、
消費税は必ずかかってしまうのでご注意ください。

関税の支払い方法

これは、どのように輸入方法を選択したかにより、
異なってきますが、

・振込用紙が送られてくるパターン
・請求書が送られてきて銀行振込をするパターン
・到着時に運送会社のドライバーさんに代引きで払うパターン

が比較的多いです。

やってはいけない「アンダーバリュー」

聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません、
この「輸入金額の過少申告」です。

例えば50万円の商品を5万円と申告することで、
単純に、支払うべき税金が10分の一になります。

しかし、このアンダーバリューは、
貿易における不正取引であり、
脱税として刑事罰対象となりますので、
絶対にしないようにしましょう。

もちろん、あなたが輸入者として
商品金額を安く書くよう指示するのはもってのほかですが、
代行業者が独断で安く申告してしまっている場合もあります。

その可能性も考慮しつつ、
代行業者には正確なインボイスの発行を依頼しましょう。

関税について分からない時は?

JETROに問い合わせるか、
メールで税関に問い合わせてみましょう。

メールで素材情報などと併せて商品写真を送ることで、
実際にどのような商品なのかを確認してもらえるので、
関税率などもスムーズに教えてもらうことができます。

まとめ

一度商品として仕入れをしてしまえば、
その商品の正確な関税率が分かると思いますが、
発注前の利益率計算の段階では、
何度もお伝えしていますが、
「いくら儲けることができるのか」を
可能な限り細かく計算してください。

せどりビジネス