

この記事では、FBA(Amazonが提供する物流代行サービス)のマルチチャネルサービスの使い方についてです。
アマゾン以外の他販路でも販売されている方は、すでに利用されている方も多いと思います。
物流業界の全体的な値上げにより、以前に比べマルチチャネル配送代行手数料も大幅に値上がりしていますが、まだまだ使うのにメリットは多い
目次
AmazonのFBAマルチチャネルサービス

初期費用や固定費が一切かからない、Amazon.co.jp以外の販路で販売している商品の出荷・配送・在庫管理までをAmazonが代行するサービスです。
FBAのフルフィルメントセンターと呼ばれる倉庫に納品されている商品のみが対象ですが、セラーセントラルから出荷依頼するだけで簡単に利用できます。
24時間365日対応してくれる上に、無地のダンボールで送ってもらえるため、仮に年末年始に楽天やYahoo!などの他モールで売れても、「大晦日に注文したにもかかわらず、元旦に届けてくれた!神対応!」みたいなショップレビューがもらえたりします。
料金体系
1. 在庫保管手数料
商品サイズや保管日数に応じた手数料がかかりますが、これはマルチチャネルに限った手数料ではありません。
1月から9月と、10月から12月では金額が異なります。
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Amazon「在庫保管手数料」より
2. 配送代行手数料
通常のAmazonで販売した商品を発送する場合の手数料よりは高くなりますが、個人で運送会社を契約して発送するよりは、圧倒的に安い、かつどこにいてもパソコンがあれば発送依頼ができるのでかなりオススメです。
料金の詳細は以下のようになっていますが、先ほどもお伝えした通り、送料は年々値上がりしているので随時最新の状況をチェックするようにしてください。
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Amazon「マルチチャネルサービス」より
FBAマルチチャネルを実際に使ってみよう
Amazon以外の販路で受注した時に、どのように配送を依頼するのか、実際の画面を見てましょう。
1. 商品選択
セラーセントラルの在庫管理の画面から、マルチチャネルで発送依頼をしたい商品にチェックを入れ、一括変更をクリックし、「FBAマルチチャネルサービス依頼内容を新規作成」を選択。

もしくは、1商品だけの場合は、商品の一番右にある「詳細の編集」から、「FBAマルチチャネルサービス依頼内容を新規作成」を選択。

2. 必要情報を入力
この画面で、配送先の名前や住所、発送する商品や個数を変更したりすることができます。

「配送スピードを選択」でお急ぎ便を選ぶと、翌日に
他のモールで販売していて受注番号などを、この画面の「注文(依頼)番号を登録」の欄に入力しておくと、Amazonからの発送完了メールが来た時に、どの受注分かがすぐに分かるので便利です。
3. 配送スピードを選択
通常配送、お急ぎ便、お届け日時指定の3パターンを選択できます。
※商品サイズによってや、沖縄・北海道などの離島の場合は、選択できない場合もあります。

入力が終わったら「内容を確定」します。
※出荷依頼送信が完了した後は、入力した情報を修正することができないため、発送前であれば一度キャンセルして、再度あらためて正しい情報を入力する必要があります。
「保留依頼を作成」というのは、他モールで入金待ちステータスの状態で発送がまだできない場合など、この機能を使うことで在庫の確保をすることが可能です。
マルチチャネルサービスを利用する際のポイント5つ
1. 出品していなければマルチチャネルは利用できない
マルチチャネルはセラーセントラルで出品されている商品が対象なので、他のモールで販売していてAmazonでは出品していない場合、出品がまず必要になります。
出品後、掲載せずに非表示の状態でFBA納品すれば、Amazonでは販売せずにマルチチャネルだけ利用することもできます。
2. ラッピングサービスは非対応
FBAのマルチチャネルサービスでは、ギフトラッピングは対応していないため、他のモールで「ラッピング対応可」として販売している場合は、ご注意ください。
3. 一括で発送依頼が可能
複数の送り先がある場合、発送依頼テンプレートをダウンロードして入力すれば、出荷依頼を一括して作成することができます。
他モールで100件とかの受注がある場合、一つ一つ手作業で入力していたら大変なことになりますので、これを使えば大幅な労力と時間短縮ができます。
4. 納品書に出品者名を表示できる
FBAマルチチャネルサービスで出荷される商品の納品書に、出品者名や店舗名を表示することができます。
設定をしなければ、同梱される納品書にはAmazonの出品者名が表示されてしまうので、購入者が混乱しないよう、整合性のとれた情報を入力しておきましょう。
1. セラーセントラルの「設定」から「FBAの設定」を選択

2. 「マルチチャネルのサービスの設定」で必要情報を入力します。

設定しておけば、以下の部分が反映された状態で納品書が作成され、購入者に届けられます。

無効にする際は、入力してある文字をすべて削除し、更新をクリックしておけばOKです。
5. 無地のダンボールが利用できる

Amazon以外の販路で購入した商品が、Amazonのロゴが入った箱で届いたらどう思うでしょうか?
おそらく「あれ?Amazonで購入してないんだけどな…」と困惑してしまうことでしょう。
そんなことにならないように、マルチチャネルサービスでは、無地ダンボールでの発送を依頼することができます。
その場合、事前に申請が必要ですので、他販路での販売予定がある場合は、早めに申請をしておきましょう。
利用申請の方法
無地ダンボールでの出荷に対応しているフルフィルメントセンター:
無地ダンボールサービスを利用する場合は、こちらのフォーム に必要事項を入力して、登録または登録解除を申請してください。 なお、設定の変更には、ご連絡いただいてから2週間ほどかかる場合があります。設定の変更が完了次第、E メールでご連絡いたします。
無地ダンボール利用の設定が完了すると、それ以降のすべての納品において、セラーセントラルに表示される納品先FCは、自動的に無地ダンボールの出荷に対応しているFCに切り替わります。
アイテムサイズ FC 小型/標準サイズの選択FC
(1FCが選択されます)小田原 FC(FSZ1)
市川 FC(NRT1)
多治見 FC(NGO2)
堺 FC(KIX1)
鳥栖 FC(HSG1)
八王子FC(HND8)
川越FC(NRT5)
藤井寺FC(KIX4)
茨木FC(KIX3)
川崎FC(HND9)
川口FC(TYO1)大型商品サイズの選択FC
(1FCが選択されます)八千代 FC(NRT2)
川島 FC(HND3)
大東 FC(KIX2)
鳥栖 FC(HSG1)
高槻 FC(TPF3)
印西 FC(TPF6)「FBAマルチチャネルサービス 無地ダンボールでの出荷対応と納品書について」(2019年7月18日現在)
大型商品は無地のダンボールは使えない
92×40×35cmの箱に収まらない大型商品は、Amazon.co.jpのロゴ印刷のあるダンボールで出荷されてしまいます。
無地のダンボールでの発送が対応できないフルフィルメントセンター(倉庫)がある
つまり、利用申請をしてしまうと、納品先としては、上記で紹介した15FCが必然的に選択されるということになります。
今までの納品先FCとは異なる可能性があるので、注意してください。
Amazonから発送されていることは、購入者には分かってしまう

上の写真を見ていただくとお分かりかと思いますが、送り元はアマゾンジャパンになっていますので、無地のダンボールで送っても購入者は気づいてしまいます。
無地のダンボールの利用をしていても、購入者には「Amazonが配送を代行している」旨を事前に知らせておくのがベストです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
他にも配送代行サービスはありますが、結局のところ価格や使いやすさでいうと、FBAが一番かなと個人的には思っています。
ちなみに、先ほど「Amazonで販売した分でもマルチチャネルを使っている」という話がありましたよね。
どういう仕組みかというと、FBAの在庫が切れてしまうと、通常であれば商品ページが非表示になり検索順位が急激に落ちてしまいます。
そうならないために、「自社出荷」として同じ商品を出品しておくことで、在庫切れが原因で商品カタログが非表示になることはありません。
売れた場合は、在庫がFBAに納品され次第、マルチチャネルで発送すればOKです。
この方法はグレーゾーンなので表立ってオススメはできませんが、いざという時のために覚えておくといいですね。

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